【旧約聖書研究の内容】  ベテル聖研初代委員長 大柴俊和

「ベテル聖書研究」は、旧約の部と新約の部との2部か らなっています。テキストはスイガム博士の執筆によるもので、聖書全巻を一貫して救済史として,教会において信徒が牧師・司祭から、通常2年間かけて学ぶ ものです。そのためにベテル聖書研究会では,毎年、牧師・司祭のために講習会を開催していますが,信徒も自分の勉強のために参加することができます。
ここでは、第一部の 「旧約聖書テキスト 」の内容をご紹介します。



◆ 第1課 「天地創造 」

「始めに神は天地を創造された 」、 「神は万物をよしとされた 」、 「神は地を贈り物として人間にお与えになった 」、 「神はご自身を創造と結びつけておられる 」、 「神は被造物のすべてに所有権を主張される 」、 「神は神のかたちに人間を創造された 」、 「人間は創造の冠である 」などについて学びます。


◆ 第2課「神の意図」と


◆ 第3課「不調和」

始めに神はエデンの園に住む人々に、「神と、自己と、隣人と、そして自然との4つの調和の中に生きる」ように召されていました。しかし、サタンに誘 惑された人間は、神に対して「敵意を持ち、反逆するようになって、自己とも、隣人とも、自然とも、不調和に陥ってしまう」ことなどを学びます。


◆ 第4課「祝福となる運命の宣告」

旧約の学びで最も重要な部分です。ここでは、神がアブラハムに「あなたは国を出て親族に別れ、父の家を離れ、私が示す地に行きなさい。私はあなたを大いなる国民とし、あなたの名を大きくしよう」と契約を結ばれたことを学びます。


◆ 第5課「祝福となる運命についての燃えるような夢」

神によって選ばれた選民イスラエルが、多くの夢、つまり、「土地、子孫、分離」などについて夢をみることについて学びます。


◆ 第6課「祝福となる運命のための統一」

祝福となる運命に向かって進むイスラエルのために、割礼、分離、夢、圧政、律法などの制度が与えられたことを学びます。


◆第7課「故国帰還途上の急成長する民」

パロの圧制によって、「出エジプト」したイスラエルの民に与えられた厳しい訓練について学びます。


◆ 第8課「祝福となる運命の保証」

イスラエルに確信と信頼を持たせるために、「神の超自然的な介入」 、「民法と道徳法の制定」、「視覚による教育」 、「記念の祭り」 、「幕屋」などが与えられたことについて学びます。


◆ 第9課「祝福となる運命を担う力」

イスラエルが「祝福の基」となるために最も大切であった「罪のゆるし」について学びます。


◆ 第10課「カナン征服」

モーセに代わってヨシュアが新しい指導者となり、イスラエルの民を率いて、「乳と蜜の流れる約束の地―カナン」を征服していく歴史的状況について学びます。


◆ 第11課「脅威に対処する士師」

周辺部族の脅威からイスラエルの民を救った代表的な士師たちについて学びます。


◆ 第12課「ペリシテ人の脅威」

今や強力な近代国家となったペリシテ人との戦いと、それがついにイスラエルに王制をもたらす契機となった状況について学びます。


◆ 第13課「統一王国」

「サウロ王の没落」 、「ダビデの支配」 、「王による支配は、新しいイスラエルに栄光をもたらした」 などについて学びます。


◆ 第14課「祝福となる運命の回想」

没落に向かうイスラエルに、預言者アモス、ミカ、イザヤ、エレミヤなどが、イスラエルの過ちと罪を弾劾したことについて学びます。


◆ 第15課「北王国の崩壊」 、第16課「南王国の崩壊」

「ソロモンが、妻たちの神々を認めたことが、彼の没落と、王国の崩壊の原因になった」ことなどと共に、それぞれの王たちの生涯と業績について学びます。


◆ 第17課「前方を見つめつつ」

預言者たちとそのメッセージについて学びます。預言者は、イスラエルの過去と、現在と、未来について明確な理解を持 ち、時に失望させるような事柄も予告しました。しかし、彼らは、ダビデのすえから生まれるメシヤと、新しい時代の誕生、シオン山の高揚、楽園の回復につい ても予言したのです。


◆ 第18課「イスラエルの捕囚」

捕囚についての預言者たちの予言は成就し、強大なバビロン帝国によってイスラエルは紀元前597年と、前586年の2 度にわたってバビロンに連れ去られ、絶望に陥ったこと、そして絶望のふちに沈むイスラエルに対して、預言者たちがやがて捕囚の時が終ることを告げたことを 学びます。事実、紀元前539年にペルシャ王クロスがイスラエルの民に帰還命令を出し、長い捕囚の時が終ります。


◆ 第19課「神の審判としての歴史」

創世記からマラキ書までの復習です。この課では神の審判について考え、歴史そのものが神の審判であることを学びます。


◆ 第20課「帰還」

イスラエルの暗黒の夜は終りを告げます。ついにペルシャ王クロスの帰還命令が出たからです。前515年に神殿が再建され、そのあと、エズラが律法による改革をし、やがて救い主「イエス・キリスト」が来臨されるのです。


☆この課で「旧約の部」の学びが終り、続いて「新約の部」20課の学びが始まります。